地域リノベーション専攻
松井 歩
小規模漁業をとりまく環境が社会・経済・文化的にも自然環境的にも変化する中で、小規模漁業にかかわる人びとや地域が変化に対していかに対応し、変化したのか、あるいはこれから変化していくのかについて、資源利用とその管理に着目しながら調査研究しています。
フィールドでは聞き取り・観察をはじめとした質的方法と、観測・計測をはじめとした量的方法を組み合わせながら調査を進めています。(研究指導分野:人文地理学)
研究紹介1
研究紹介2
曽我 亨
ヒトの生態学的な側面について人類学的観点から考えています。とくに近代化が進む東アフリカの牧畜社会を対象に、社会構造や生存戦略、民族紛争と難民生活について研究してきました。一方で、学生と共に、青森県のさまざまな地域でフィールドワークをおこない、農業や工業を中心に、地域のイノベーションについて探求しています。(研究指導分野:生態人類学、地域研究)
研究紹介
李 秀眞
「家族」が研究対象である。最近は、若者の結婚行動をテーマとして研究を行っている非婚現象に性別の差はあるのか、ジェンダー意識は結婚行動にどのように関係しているのか、親同居未婚者は一人暮らしの未婚者より豊かな生活をしているのかなどを研究している。日本と韓国の比較から、日本と韓国の「家族」の特徴を考える。(研究指導分野:社会学)
研究紹介
羽渕 一代
近代化による親密性の変容をテーマとして研究をおこなっている。近代化のなかでも特に情報化の進展とともにパーソナルメディアの技術革新を扱っている。とくに恋愛や性行動、友人関係の社会学を専門としている。(研究指導分野:メディア社会学、文化社会学)
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研究紹介2
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弘前大学人文社会学部 羽渕一代(HIROMAGA インタビュー)
近藤 史
アフリカおよび日本の農山村やものづくりの現場で、食・農・環境をめぐる資源利用とそれを支える社会的しくみについて研究しています。地域の人たちは、人口変動や社会経済的な変化に応じて新たな技術やしくみを取り入れ、生業システムや暮らし方を更新し続けています。そうした草の根のイノベーションの実態と歴史について、現場での観察と聞き取りを通じて(ときに農業生態学的調査も交えながら)分野横断的に理解し、そこから他地域や未来に応用可能な生活向上や環境保全の知見を探究します。(研究指導分野:地域研究、環境社会学)
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SYNODOS 研究紹介エッセイ「タンザニア農民との学び―国家の周縁地で森林保全とエネルギーの関係を考える」(共著、外部リンク)
髙瀬 雅弘
私たちの人生は、その時代や社会の状況と深く関わり合いながら成り立っています。そうした関係性を問う社会学的なアプローチに、ライフコース研究があります。この視点に立って、これまで東北地方の都市や農村をフィールドに、オーラルヒストリー(インタビュー)の手法を用いて生きられた経験のもつ意味を探究してきました。近年は「戦後」という時代に焦点を当て、共同体や教育が創られる過程に注目して、「近代という時代を人はどのように生きてきた(いる)のか」「近代化は人生をどのように規定してきた(いる)のか」という問いについて考察しています。(研究指導分野:社会学)
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土井 良浩
自分たちの住む地域を今よりもさらに住みよくするため、市民が地域に対して抱いている問題意識やニーズを、対話を通じて引き出し整理して、その解決や実現のための市民によるアクションを生み出す「地域づくり」について研究しています。誰かにやってもらうのではなく、市民自身がアクションを起こすことの意義や効能はなにか?、市民が活動しやすくするための仕組みをどのようにデザインすればよいか?等を明らかにすべく日々取り組んでいます。(研究指導分野:地域計画学)
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研究紹介2
白石 壮一郎
近年の関心テーマはモビリティです。モビリティの高まりは近代の特徴のひとつ。交通・通信の発達によって変化する日常的な移動や人生上の地域移動(農村-都市間)の環境、教育や産業の発達によって変化する社会的なステイタスの移動(就職・転職)の環境などが、本人たちや地域社会にとってもつ意味を解釈しながら、現代におけるコミュニティの意味を考察します。専門領域は社会人類学・アフリカ研究です。東アフリカの農村部や地方都市部でフィールドワークによる調査をおこない、経済状況だけでなく、社会も文化もちがう人びとの思考がどのようなものか、かれらの行為と言説から理解していきます。青森県内でも聞き取り(インタビュー)を中心に下北半島の漁村で調査を行っています。(研究指導分野:地域研究、社会学)
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地域志向とはなにか(西村君平によるインタビュー)
研究者総覧
花田 真一
産業を企業と顧客で作られた組織であると考えて、政策や社会環境の変化にどのように適応するかを研究する「産業組織論」が専門です。例えば、「合成洗剤を使うのをやめましょう」という努力目標を自治体が作ったときに、地域住民はどのように行動するでしょう?あるいは、電力系統のように工学的には望ましい状態があるときに、どのように社会に働きかければ、無理なく実現できるでしょう?こうした観点から、データを使って地域の政策などの経済評価をしています。(研究指導分野:政策の定量評価)
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古村 健太郎
私たちは多くの人に囲まれながら生活しています。その中で,恋愛関係はどのような役割や意味を持つのでしょうか。また,恋愛であるがゆえにDVやストーカーといった深刻な問題が生じてしまうことは予防できるのでしょうか。これらの疑問について,社会心理学の立場から研究を行っています。また,最近では,自治体や民間企業,飲食店などと一緒に,様々な社会実験を試みることにも着手しはじめました。(研究指導分野:心理学)
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日比野 愛子
私たちの身のまわりでは、未来予測を導く情報技術や人工的な生命を作る技術など日々新しいテクノロジーが生まれています。そうしたテクノロジー/モノは社会の制度や意識を変容させることもあり、その変わりゆくプロセスを社会科学の立場から明らかにしています。人々の意識を探索する質問紙調査、専門家集団の活動やモノの役割を問うインタビュー・事例調査など、多角的なアプローチで調査を進めています。(研究指導分野:社会心理学)
研究紹介
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日比野愛子Webサイト
増山 篤
私が専門とするのは、「地理情報システム」です。地理情報システムは、従来は紙地図に記載されていた情報を可視化し、そして、分析することに強みを発揮します。私はここ数年、地理情報システムを活用した、いろいろな場所への“近づきやすさ”の評価方法の開発に特に力を入れて研究しています。直近では、人々の置かれているスケジュール上の制約を考慮し、ある種の統計モデルにしたがった時空間行動を仮定したときの“近づきやすさ”評価方法について研究しています。(研究指導分野:地理情報システム)
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平井 太郎
ある場所を共有する人たちがどうやって合意や協力関係を作れるのかを研究しています。具体的には、何がきっかけになるか、どういう働きかけが有効か、どのような人たちだとうまく行ったり行かなかったりするかといった論点を、地域の現場に入って1つ1つ検証するアクション・リサーチによって進めています。「課題探しよりも理想の共有を」や「主体性や当事者意識を求める側の譲歩の方が有効」といった常識を覆す知見を次々と発見してきています。(研究指導分野:社会学)
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泉 直亮
わたしの専門は、生態人類学です。これは、人間の社会や文化を環境との関わりから考える分野です。わたしは、地域研究の視点から、グローバル化が進む現代において国家のなかで周辺部に位置づけられてきた農村地域を中心に、地域の発展のあり方について考えてきました。これまで、生業・財・家族・集団内や集団間の社会関係といった点に注目して、東アフリカのタンザニア、日本の東北地方・四国地方などでフィールドワークを実施してきました。(研究指導分野:生態人類学、地域研究)
研究紹介
越村 康英
地域課題の解決や地域づくりに向けた住民主体の学習活動の組織化とその支援について、社会教育(公民館)の職員論・事業論を中心に研究しています。現在は、「社会教育士制度創設下における社会教育主事の役割と専門性に関する研究」に取り組んでいるところです。また、関連して、地域と学校の連携・協働に果たす社会教育の役割についても関心をもっています。(研究指導分野:社会教育学)
研究紹介
レジリエンステクノロジー
中村 剛之
自然環境の保全、保護、あるいは自然に配慮した開発を考える時、生物の多様性に関する知識は必要不可欠のものとなります。また、近年では環境変動の影響により、地域の生物相は急激に変化しています。当研究室では、世界自然遺産にも登録される白神山地を主なフィールドとして、昆虫相の把握と変化を追跡するモニタリング調査を行なっているほか、雪の中で活動を続ける昆虫群集など、未知の生物多様性の解明にも取り組んでいます。(研究指導分野:動物分類学)
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片岡 俊一
地盤が地震動に影響を与えることは周知のことと思います.例えば,東北地方太平洋沖地震の際の弘前周辺の震度は震源から遠く離れているにもかかわらず,震度3から4の範囲で異なっていました。これは地盤の影響と言えますが,地盤の物理的な情報をとりだして,震度の違いを説明することも研究テーマの一つです。動画では,その方法を簡単に説明しています。また,皆さんの災害の意識を高めて貰うために,県内各所にある遺構の位置を示したウェブページも作成しています。(研究指導分野:地震工学)
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官 国清
官研究室では、地域に賦存するバイオマス資源のエネルギーへの変換を始めとして、バイオマスガス化による水素など燃料ガス、バイオマス熱分解による液体燃料、バイオリファイナリーによる高付加価値化学品等のバイオマス有効利用技術の開発や地域の太陽光や風力エネルギーを貯蔵するための次世代二次電池といったエネルギー貯蔵デバイスに至るまでエネルギーに関する幅広い基礎・応用両面の研究を行っています。(研究指導分野:バイオマスと材料化学)
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長南 幸安
SDGsのコンセプトに基づいた研究、例えば、1.メタンハイドレートの実験室的合成方法の開発 2.スイートソルガムからのカーボンニュートラルなバイオエタノール合成 3.新エネルギーである水素やアンモニア 4.CO2を回収・貯留する技術(二酸化炭素隔離貯留技術: Carbon dioxide Capture and Storage: CCS)の教育的翻訳などに取り組んで来ました。また環境省が推進する事業を弘前市内の企業と共同で実施したり、青森県産業技術センターとの共同研究などを通して、化学的アプローチからの地域共創を志向した研究を行っています。(研究指導分野:化学)
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梅田 浩司
2011年に発生した東日本大震災は,これまでの想定をはるかに上回る規模の巨大災害であり,こうした低頻度巨大災害を軽減するための防災・減災政策の新たな方向性が模索されています。これに資するため,私たちの研究室ではイベント堆積物(突発的な事象により地質学的な時間スケールに比べて瞬時に形成された堆積物)を解析することによって,歴史記録には残されていない過去に発生した自然災害(噴火,斜面崩壊,津波,高潮,洪水等)の時期や規模を明らかにするための研究を行なっています。また,放射性廃棄物の地層処分における天然バリアの安全機能に関する研究も併せて進めています。(研究指導分野:応用地質学)
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上原子 晶久
私が行っている研究は,鉄筋コンクリートやコンクリート材料に関するものです。前者については,主に鉄筋が腐食して劣化した構造物を対象に,省力的な補修や補強に関する研究をしています。後者に関しては,主に産業廃棄物をコンクリート材料の一部としてリサイクルする研究を行っています。この研究に関しては,青森県内に所在するバイオマス発電所や産業廃棄物を処理する会社と共同で研究を行っています。廃棄物のリサイクル化については,地域資源の再循環に貢献できればという思いで研究に従事しています。(研究指導分野:土木建築工学)
研究紹介
小岩 直人
私は、河岸段丘やデルタなどの地形を対象として、地球規模で繰り返されてきた約10万年周期の気候変化に地形がどのように応答するのかを明らかにする研究をしてきました。近年は、津波等によって破壊された地形がどのように回復するのかを高精度GPSやドローンを用いてモニタリングをしながら、地形がどのようにつくられてくるのかを把握することも試みています。また、地形発達史を考慮した防災教育についても検討しています。(研究指導分野:自然地理学)
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島田 照久
気象・気候情報をより高度に利用しようとする取り組みが進んでいます。その背景には、変動性再生可能エネルギー(風力・太陽光)の大量導入、頻発する気象災害・海洋災害、気候変動リスク評価の必要性、気候変動適応策の推進、気象データを様々な産業に活用する気象ビジネスの拡大があります。こうした取り組みを促進するためには、地域スケールの気象・気候をさらに理解する必要があります。私は、海上風・洋上風に関わる現象の理解を通して、地域社会の課題解決に貢献できるよう研究を進めています。(研究指導分野:エネルギー気象学)
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久保田 健
風はその速度が大きいほどエネルギーを有していますが、地面の近くでは風速は低下して乱れるため、利用されていません。この未利用な風エネルギーを効率よく取り出すデバイス作製のためのシミュレーションや実験、地域それぞれの固有課題に合わせた価値ある利用法の考案、エネルギーシステムとして構築して社会に還元することを目指しています。また風力だけに固執せず再エネ複合運用や蓄電と組み合わせた独立電源化、風況解析にも従事しています。
(研究指導分野:電気工学、流体機械工学、風工学)
研究紹介
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若狭 幸
専門は地形学、地球熱利用総合工学です。地形がどうしてそのような形になったのか、いつできたのか、野外調査をもとに明らかにすることを目的としています。これを知ることで地域の防災や魅力発信などに役立ちます。また、地形学を基にした地熱発電地域の探査方法の開発や、地球の熱を効率的にエネルギーとして利用する方法などの研究も行っています。これらを農業などに利用したり、地域の特産品の開発に役立てたりしています。
(研究指導分野:自然地理学、地球熱利用総合工学)
研究紹介
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弘前大学大学院地域共創科学研究科が運用するソーシャルメディアアカウントは、『弘前大学「公式アカウント」運用方針』に準拠して運用しています。